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美容師の休日の過ごし方

リフレッシュ

美容師にとって、体と心を休めるためにも休日はとても貴重な1日です。美容師の休みはかなり少なく、厚生労働省の調べによると1ヶ月の定休日が6日というところが42.1%と最も多く、1施設当たりだと5.5日だそう。
美容師のイメージとしても休みが少なく、数少ない休みの日であっても講習があり、連休はほとんど取れないような激務をイメージされるかもしれません。
しかし、現在は業界自体が働き方に対する意識が変化しています。
サロン側も美容師がきちんと休める体制を整え、美容師個人も有給休暇を取れるようになり、きちんと休むという考えが浸透しつつあるのです。

休日の過ごし方

私を含め美容師は以下の様な過ごし方をしています。

講習会に参加する

定休日である月曜・火曜は、美容師向けの講習会が開かれています。カットやカラーのスキルアップから、接客マナーやサロン運営を学ぶ講習など幅広く、特にコンテスト出場などの目標がある方は、休日もスキルアップに費やします。
休日は体を休める時間でもあるので、休日を使ったスキルアップは目標にあわせて計画的に取り組まないとパンクしてしまうので、気をつけなければなりません。

感性を磨くために美術館や映画館へ行く

美容師は常にアンテナを高くして感性を磨く必要があります。たとえ興味がなくても最新の映画や話題の美術館には足を運びます。
外からの刺激で、インスピレーションを受けるのです。SNSで投稿するネタを集め、お客さまとの会話の引き出しを増やすために過ごします。

ひたすら寝る

美容師の休日は週1日、多くても2日なのでとても貴重です。仕事のある日は朝早くから夜遅くまで働き、接客業なので気疲れもします。
そのため、ゆっくり体と心を休めることも大切です。
せっかくの休みだからもったいないからといってアクティブにすごす日もありますが、体がもたないのでゆっくり眠ることもアリだと思いますよ。

友人に会う

休みが平日である美容師は、なかなか異業種の友人と時間を合わせることが大変なので、休みがあう時は友人に会うようにしています。
他の美容師も友人と出かけている様子をSNSに投稿されているのを見かけますね。お客さまにも自分の人柄を知ってもらえるので、美容師のような職業では有効だと思います。
ただし、投稿内容によっては逆効果の場合もあるので注意したいところです。
また、接客業として積極的に人と会うようにしている美容師さんもいます。お客さまとの話が苦手な方は、話が得意な友人と積極的に接することで、勉強しているそうです。
あえて他の職業の友人と出会って色々な話を聞くなど、コミュニケーション能力を磨いている方もいます。

お客さまとの会話では気をつけています

美容師は美術館に行ったり、良いサービスを提供するサロンに行ってみたり、感情を刺激して過ごすべきと言われました。
実際に多くの美容師は休日に講習会に参加したり、勉強会に参加したりと自分磨きに時間を費している方はたくさんいます。
私も大切なことだと思いますが、場合によっては逆効果になることも。勉強熱心であるほど「美容師は休みがない」「美容師は大変」などのイメージが伝わるようです。
サロンワークでの会話で「忙しくて休憩時間もない」「お昼も食べていない」など、私もついつい言いがちです。
この「頑張っているぞ!」的な話を聞くと、「美容師はブラック」というイメージを作っていることになります。
業界を知らない人がこの話を聞いたらそう思いますよね。私も他業種で似たような話を聞いたら同じことを思うでしょう。
お客さまの会話では休日の過ごし方が出てきたら、気をつけるようにしています。

美容師の休日事情

美容師の休日事情についてお話ししたいと思います。一般的なサロンであればほぼ当てはまるので、職場選びの参考にしてみてください。

年間休日数は最低ラインの105日は確保されている

休日が少ないといわれる美容師ですが、雇用されている限りは年間105日以上の休日は確保されています。これは個人経営のお店でも大手系列店でも変わりません。
日本では労働基準法によって勤務時間の上限が設けられており、1日8時間労働する場合、週の勤務日は5日までとなります。1年は52週のため、365日から260日の勤務日数を105日が法律で定められた年間の休日です。
しかし、残業や休日出勤として扱うことで、雇用主は1年間につきまでの時間外労働を要求できます。この場合、1ヶ月当たり約3.75日まで出勤日を増やすことが可能です。
そのため、週1休みが基本で、月に1~2回の休みを追加というサロンがほとんどです。中には隔週で確実に週2日休みのサロンもありますが、完全週休2日制を取っているサロンはほぼないと言っていいでしょう。

サロンの休日は月曜や火曜

関東地方のサロンは定休日が火曜日というところが多く、関東以外は月曜日が定休日というのが主流です。土日や祝日が定休日のサロンは地域を問わずほとんどありません。
火曜日が定休日の理由は第二次世界大戦の休電日とされています。戦時中は電力が必要で節電してもらう必要がありました。そのため、エリアごとに休電日を設けていたのですが、関東地方は火曜日がだったのです。
ただのカットであれば電気がなくてもできますが、当時はすでにパーマが流行っており、薬剤ではなく電熱を使ってパーマをかけていました。そのため、休電日だとパーマをかけることができず、それならパーマをかけられない休電日は休業しようと多くのサロンが考えたためです。その慣習が戦後も続いたとされています。
他のエリアが月曜日の理由は、戦後に利用組合がルールを統一したからです。休電日は各地方でバラバラだったのですが、休電日がなくなった後は組合によって休みが統一されました。

美容師が土日祝日を休むのは難しい

雇用されている美容師の場合、学生や一般企業の会社員のように土日祝日に定休をもらうことは、難しいといっていいでしょう。なぜ難しいかというと、サロンの営業で一番忙しいのが土日だからです。大抵のサロンは平日の1.5倍は忙しいのではないでしょうか。
土日祝日は予約が多く、サロンにとっても売上を上げやすい日です。土日休みのお客さまからしたら、平日にできないことを土日にやるとなれば、サービス業の美容師は土日こそ働かなければ稼げません。と考えますよね。
しかし、独身と家庭持ちで違ってきますし、交友関係や趣味なども人それぞれです。そのため、希望休や有給休暇で休みを取ります。

平日休みのメリット

世間と休日がずれることにはメリットもあります。どのようなサービスでも平日なので空いていることが多いからです。順番待ちなどのストレスがなかったり、平日だと料金が安くなったりというところもあり、その点もメリットになります。
さらに一部の飲食店では「美容師割」というサービスを提供しています。美容師の休日が月曜や火曜に集中していることを知っているため、それらの曜日か前日の夜に割引サービスをしているのです。
サロンによっては、休日前日にそのようなバーや居酒屋などにみんなで繰り出すこともあります。

希望の休日が取れやすいサロンを選ぶには

休日を満喫したいという方にとって、希望の休日が取れる職場環境は必須でしょう。希望した休日をとりやすいサロンを選ぶ方法を紹介します。

シフト制のサロンを選ぶ

シフト制のサロンを選ぶことで希望した日に休みを取りやすくなります。
サロンの休日は定休日とシフト制で希望した日が休みになる場合の2パターンに分けられます。定休日のみの場合、休日が固定されているため休みたい日に休みにくくなりますが、シフト制であれば事前に希望する日を提出することが可能です。
もちろん、人員や状況によって左右されるため、従業員同士で調整しながらではありますが、基本的には都合のいい日に休みが取れやすくなります。
規模の大きめの店舗であれば、人員が十分にいるため、土日祝日など休みにくい日に休日が取れる可能性も。希望した日に休みをもらいたい方はシフト制を導入しているサロンを選ぶといいでしょう。

年間休日の日数を確認する

年間休日日数の多いサロンであれば、十分な休みを確保しながら働けるでしょう。サロンによって基本的な休みの日数は異なります。完全週休二日制であれば、必ず週に2日は休みが確保されるため、仕事とプライベートの両立がしやすいでしょう。また、バースデー休暇や定期的に連休を取得できるなど、休みを調整してくれるサロンもあります。場合によっては時短勤務できるなど、子育て世代でも働きやすい体制づくりを行っているサロンもあるので、自分の希望する働き方ができるサロンを選ぶといいでしょう。

有給取得率を確認する

有給取得率を確認して、有給休暇を取れやすい環境なのか確認することも大切です。
働いてみないとわからない部分ではありますが、面接時に確認しておくと、休みやすい環境であるか判断できます。有給取得率は先輩や上司など、既に働いているスタッフがどのくらい休みを取れているのかは大事な指標です。
聞きにくい質問ではありますが、面接時に有給取得率はどのくらいなのか、有給休暇が取れやすい雰囲気なのかなど、しっかり確認しておきましょう。

美容師も休みは取りやすくなっている

一昔前までは休みが少ないというネガティブなイメージを持たれていましたが、近年では働き方改革の影響もあり、休みが取れやすい環境になってきています。
仕事とプライベートの両立には、休みの多さや取れやすさは気になるところ。しっかり休みが取れれば心身ともにリフレッシュでき、公私ともに充実した日々を過ごせるでしょう。
自分の好きな日に休みを取りたい場合、高い技術を身につけて独立したり、フリーランスとして働く方法が考えられます。将来的にどの道に進むのか考えてみてください。

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